確定申告とは

更新:2026-05-01

1年間の所得を自分で計算・申告し、払いすぎた税金を取り戻せる手続きです。会社員でも申告が必要なケースや、申告することで有利になるケースがあります。

申告が必要な主なケース

ケース条件
高収入給与収入が2,000万円超
副業副業の所得が20万円超(会社員)
医療費年間の医療費が10万円超(または総所得の5%超)
住宅ローン初年度2年目以降は年末調整で対応可能
ふるさと納税6自治体以上に寄付 or ワンストップ特例を使わなかった場合
退職・転職年の途中で退職し年末調整を受けていない

申告すると「得になる」主なケース

会社員でも申告することで還付を受けられる場合があります。

  • 医療費控除:年間10万円超の医療費(本人・家族分合算)
  • ふるさと納税(6自治体超)
  • iDeCoの掛金控除(年末調整でも可能だが申告漏れが多い)
  • セルフメディケーション税制:市販薬購入額が1.2万円超
  • 雑損控除:盗難・災害の被害

申告期間と提出方法

項目内容
通常の申告期間翌年2月16日〜3月15日
還付申告のみ翌年1月1日から可能、過去5年分まで遡及申告可能
提出方法e-Tax(オンライン)/ 税務署窓口 / 郵送

還付申告の5年ルール:過去5年以内の申告漏れ分は今からでも申告できます。たとえば2020年分の医療費控除を2024年に申告することも可能です(申告期限は2025年12月31日)。

主な控除の詳細

医療費控除

控除額 = 実際の医療費 − 10万円(または総所得の5%のいずれか少ない方)

対象になるもの

  • 病院の診療費・薬代・入院費
  • 通院交通費(公共交通機関)
  • 歯科治療(インプラントも一部対象)
  • 市販の風邪薬(セルフメディケーション税制で別途計算)

対象にならないもの

  • 美容・予防目的の処置
  • 健康診断費(ただし異常が見つかって治療した場合は対象)
  • 自家用車の通院交通費

ふるさと納税

自治体への寄付が寄付金控除として扱われ、実質2,000円の自己負担で地域特産品を受け取れる制度。

  • 控除限度額は年収・家族構成によって異なる(年収500万円・独身なら約6万円が目安)
  • 6自治体超 or ワンストップ特例を使わない場合は確定申告が必要
  • e-Tax申告なら領収書の添付不要(書類保存は5年間)

iDeCo掛金控除(小規模企業共済等掛金控除)

iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象。年末調整でも申告できますが、申告していない場合は確定申告で取り戻せます。

:月23,000円(年27.6万円)を拠出し税率30%の場合 → 年8.3万円の還付

住宅ローン控除

初年度のみ確定申告が必要。2年目以降は会社の年末調整で自動適用されます。

e-Taxの使い方

e-Taxはオンラインで申告できる国税庁のシステムです。

必要なもの

  • マイナンバーカード(IC読取り対応スマホまたはカードリーダー)
  • または税務署で発行するID・パスワード
  • 給与所得者は会社から受け取る「源泉徴収票」

手順の概要

  1. 国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセス
  2. 収入・控除を入力(計算は自動)
  3. マイナンバーカードで電子署名
  4. 送信完了 → 還付は3〜4週間程度で振込

紙で郵送する場合と比べ、マイナンバーカードでのe-Tax申告は添付書類の提出が省略できます。

よくある質問

Q. 副業が20万円以下なら申告しなくていい? A. 国税(所得税)の申告は不要ですが、住民税の申告は必要です(市区町村へ)。また複数の控除を使う場合は申告した方が有利なこともあります。

Q. 還付金はいつ振り込まれる? A. e-Tax利用の場合、3〜5週間程度。紙申告の場合は1〜2か月程度です。申告書に振込口座を記入することを忘れずに。

Q. 会社にバレずに副業の申告はできる? A. 住民税の「普通徴収」を選択すると、住民税の通知が自宅に送付され会社への通知を防げます。ただし完全な秘匿を保証するものではありません。

Q. 確定申告を間違えた場合は? A. 申告期限後に誤りを見つけた場合は「更正の請求」(税金が多すぎた場合)または「修正申告」(少なすぎた場合)で訂正できます。更正の請求は5年以内。

Q. 在日外国人も確定申告が必要? A. 日本に住所または1年以上の居所がある場合は「居住者」として日本で得た所得(場合によっては外国での所得も)に申告義務があります。外国語対応の税務署相談窓口もあります。